2025年8月24日(日本時間25日)パドレス 2−8 ドジャース(サンディエゴ)
ドジャースの大谷翔平は、9回にダメ押しの45号の完璧なホームランを放った。
が、驚いたのはその直後。翔平がダイヤモンドを一周し、例によって歓迎のひまわりの種を持って待ち受けているテオスカー・ヘルナンデスのベンチに戻る直前、ベンチ横のパドレスのファンに向かって行った。
ベンチで待っていたロバーツ監督もドジャースのチームメートも一瞬翔平が何をしようとしているのか意図が分からずいた。
というのも、このパドレスファン(ダーネル・ブラウン)は、「ペコトパーク(パドレスのホーム球場)の拡声器」の別名をもつくらい、ひどい野次を大きな声で叫ぶ人物。
この日も、ヘルナンデスに対しても「去年より打率が悪いぞ」とか野次を飛ばし、翔平がネクストバッターボックスにいる側でも大声で野次、罵声を飛ばしていたからだ。
翔平は、無視するでもなく、威圧するでもなく、圧巻のホームランを打ってベンチに戻る直前に、かのパドレスファンに微笑みながら手を伸ばした。
当のパドレスファンも戸惑いながらも、手を伸ばしてきた翔平に促されるようにハイタッチ!
翔平のとった行動に驚きつつもドジャースのチームメートたちは、大笑い!
試合後、ロバーツ監督は、「試合中、ベンチの横から大声で野次を飛ばされていて、非常に迷惑だった。翔平が自分からハイタッチに行くなんて。彼は、試合中ずっと野次を飛ばされていたのに。あのような対応は爽快だった。彼の素晴らしい人柄が見られて良かった。と語っていた、とのこと。
翔平は、根っからのイタズラ坊主で、そんな人道的に寛大な人物?とはボクは思わないけど、敵味方関係なく、ファンも含めて野球が好きで球場に来てくれている人たち全てに敬意を持って接している結果の行動だと思う。
まぁ、しかし、翔平の行動はある程度分かっているるつもりでも、いつも驚かされる!
酷いヤジにユーモアと品格で対応するなんて、なんて心優しいイタズラ坊主なんだろう!
次を飛ばしていたパドレスファンもパドレスを愛し、すなわち野球を愛していることを理解している翔平は、同じ野球を愛するものとして尊敬を持って対応したのだろう。
大袈裟な話になるが、怒りを持って対立する相手に、同じ怒りを持って対処するのではなく、相手に歩み寄り尊敬を持って寛容を示す。これができれば世界のあらゆる対立がよい方向に向かっていくのではないかなぁと思った出来事だった。







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